Libecの三脚システム新製品！「RSシリーズ」試作機テストレポート

先日、ePROSHOP情報で速報としてお伝えしたLibecの新型三脚セットRS-450ですが、試作機が東京店にお目見え。早速、ファーストインプレッションをお届けします。
^{※現在、店頭での展示は行っておりません}

今回、9月の発売が発表されたRS-450は耐荷重4.5kg～10.5kgと、いわゆるショルダータイプの大型カメラがメインターゲットの製品です。

この新型三脚セットは、シリーズ展開を予定しており、今秋～今冬（Inter BEE頃）までに中型ハンディカメラ向けのRS-350を、来春ごろまでに小型タイプのRS-250と3モデルのラインアップをそろえる予定とのこと。

さて、今回のRSシリーズですが、ボディ色がこれまでのLibec製品にはなかったブラックになっています。昨今のカムコーダーカラーや、三脚市場の動向から一新されました。

当然雲台・三脚ともに大幅な改良が加えられ、これまでの同社のLSシリーズとは明らかに異なる新設計となっています。

RS-450M（ミッドスプレッダータイプ）	RS-450（グランドスプレッダータイプ）

低価格で実現。無段階カウンターバランス

RS-450の三脚セットは希望小売価格194,250円～199,500円。無段階カウンターバランスを備えた三脚セットでは、Vinten Vision6の381,150円や、Manfrotto 519,525PKITの266,700円など同クラス三脚セットと比べても非常に低価格です。

しかも、RS-450に搭載された無段階カウンターバランスは、Vintenのそれと比べても機能差を感じられない、ほぼ完全なカウンターバランスを実現しているとメーカー担当者は言います。

今回店頭では搭載カメラとして、HVR-S270Jをセレクト。およそ7kg程度の荷重でテストしてみました。

RS-450のティルト角は前90°/後70°。ところが、スプリング強度を強めていくごとに、ティルト角範囲が狭まって行きます。

スプリング強度を最大まで強めた場合には、ティルト角が前後40°の範囲のみとなってしまいます。今回テストのHVR-S270Jでは、前方向は前45°程度、後50°程度の角度範囲内でティルトすることができました。

今回の試作機では気になった点として、水平位置から前後1・2度の範囲では、カウンターバランスの利きが弱くなっていました。高倍率で撮影中、ちょっと前に傾けた状態で手を離すと、少し前に傾き、止まるといった動きをしてしまいます。製品版ではこの点、改善されているといいのですが。

トルクの改善

これまでのLibec雲台では、トルクオイルの性質から、低温環境に弱く、零下数度程度の環境でオイルが固まってしまい、トルクが重くなってしまっていました。

この点をRSシリーズでは改善。-40℃の極寒冷環境でもトルク感覚が変わらないといいます。常温下でもトルクの改善は感じられ、これまでのLSシリーズの感覚に比べ、動き出し、動き止めが軽く滑らかになっています。

従来のLSシリーズは、トルクを軽くしても動き出しが重く、スウィッシュのような高速移動は苦手でした。それに比べ、今回のRSシリーズは、動き出しもスッと動き出せるので、高速移動も違和感が有りませんでした。また、雲台のトルク確認によく行われるナナメPANや、8の字振りにしても動き出しが、階段状にガクつくことなく、スムースなナナメ移動が可能でした。

周回回転はできないトルクノブ

トルクダイヤルは、フリー＋3段階のノブになりましたが、0←→1←→2←→3とダイヤル位置を替えることは出来ますが、Manfrottoの雲台のように3←→0間の周回回転はできません。

脚だけでもオススメします。新設計三脚RT40B

RSシリーズでは、雲台だけでなく三脚も一新。新たに新型三脚RT40Bを採用。脚全体を円形に配置してラウンドをつけています。

アルミ素材の新三脚は、最下段の脚パイプを太くしており、従来のLSシリーズの三脚T98Cと比べても、しなり・ねじれなどに高い剛性を確保しています。またロックダイヤルの形状も見直し、スムースな上げ下げと使いやすさも向上しています。

残念ながら、剛性を増した分T98Cに比べ200g程度重くなってしまいましたが、Libec担当者曰く、この価格でここまでの剛性を実現しているのは他にありません！他社の雲台を購入の際も、予算に限りがある場合などはRT40Bをオススメしますとのこと。

Vision 3やFSB 6の三脚セットが高いとお嘆きのお客様には、雲台とRT40Bの組み合わせもひとつの検討材料になるかも知れません。

バッグもニューデザインで実用性も向上

　

RS-450シリーズの三脚バッグは、従来のものと異なりRC-40というブラックのショルダーバッグに変更されました。

構造も変わり、従来の長辺側のジッパー開けだけでなく、ヘッド側を開いて差し込む形で収納できるManfrotto社のMBAGに似た構造になりました。即収納、即運用できる優れたバッグになりました。

小型カムコーダーにマットボックスを装着した状態や、AG-HPX305やHVR-S270Jなど中型～大型カメラで肥大化しがちな三脚コストを、性能落とさず手に入れることが出来るコストパフォーマンスに優れた三脚です。

発売は8月下旬から9月上旬ごろの予定です。三脚セットから発売を開始し、順次雲台・三脚等の単体が発売される予定です。

なお、国内・国外同時発売となる為、初回の国内流通量は少なくなる見込みです。ePROSHOPでは既にご注文の受付を開始しています。ご注文はお早めに。

発売予定は今年9月ごろを予定!