トップページ

ホーム > セミナー・イベント情報 > セミナー・イベントレポート一覧 > 12/10・12/17 ステディカム&グライドカム研修会 東京店にて開催

12/10・12/17 ステディカム&グライドカム研修会 東京店にて開催

掲載:2009/12/17 木曜日

今回は12月10日と17日の2日間、弊社セミナールームにて開催されたカメラスタビライザー研修会の模様をレポートします。

カメラスタビライザーとは?

移動撮影ではブレが致命傷!普段、カメラを手持ちで撮影するとどうしても手ぶれが気になるものです。
手ぶれを無くす為にレールを引いたり、車輪の大きなドーリーを使用するなど様々な撮影手段がありますが、狭い路地を駆け抜けるシーンや、階段など段差のあるシーンなどではレールやドーリーの使用に制限があります。

そこで活躍するのが、やじろべえの原理を応用した、ステディカムやグライドカムなどのカメラスタビライザーです。

カメラスタビライザーはここ最近に誕生した機材ではなく、古くから映画の世界で活躍していました。
近年では、映画をはじめスポーツ中継や音楽ライブ、プロモーションビデオ、ブライダルビデオ業界にも進出し、映像作品のクオリティー向上に役立てられています。

今回は、比較的小型のハンディビデオカメラやデジタル一眼レフの搭載を想定したカメラスタビライザーを取り揃え、ステディカムブランドでお馴染みの『ステディカムマーリン』『ステディカムPILOT』と、コストパフォーマンスで近年勢力を伸ばしてきてる『グライドカムHD2000』『グライドカムHD4000』をご用意。

ステディカムは日本総代理店の株式会社アイ・ディー・エクスさん、グライドカムは日本総代理店の株式会社駒村商会さんから講師をお招きし、カメラスタビライザーのセッティングや使用方法を解説していただきました。

ステディカムマーリン

はじめてマーリンを手にした瞬間、「ほんとにこんな小さなカメラスタビライザーで手ぶれを無くせるのか?」
「セッティングの段階でカメラを載せることが出来るのか?」と思われる方が多いようです。

積載可能なカメラ重量は約227gから2,270g。理想とされる搭載カメラは、家庭用の小型ビデオカメラや、短焦点レンズを組み合わせたデジタル一眼レフになるでしょうか。YouTubeなどの動画サイトでは、Canon EOS 5D MarkIIやPanasonic LUMIX GH1などと組み合わせた動画が数多く掲載されていますね。

実際にマーリンをセッティングをしてみましたが、予想を上回る難しさ!ボールの上にボールを載せ、そのボールを上下左右に動かしても落ちないようにするといった感じでしょうか。

スパーと呼ばれるアームの角度調整、銀色のカウンターウェイト(重り)、ビデオプレート下部の、前後左右のロールネジでのバランス調整が鍵!慣れていないこともあり、最初はセッティングに時間がかかってしまいます。

セッティングを終え実際に移動撮影を試してみました。右手でマーリンのハンドルグリップを掴み、左手指先をカメラプレート下部とグリップ上部の接合部のつまみを柔らかく触れる程度でオペレーションします。

バランスがしっかり保たれ、上下左右の移動でもカメラが左右に振れたり上下にお辞儀することなく安定しています。歩行を開始し被写体にカメラを振ったり、方向転換時のパンニングでは、自身が方向転換してもカメラは正面を向いたままになっていますので、左手指先で接合部に軽く触れカメラの向きを微調整します。

ここで左手指先の力加減を誤ると、カメラは大きく左右上下に揺れてしまいアンコントロール状態になります。正直な感想ですが、調整に時間を費やし、オペレーションでもかなり気を遣い大変ですが、完全なセッティングをし、正確なオペレーションが出来れば最高のカメラスタビライザーになるでしょう。

マーリンセッティングの強い味方!オプション『MERLIN用テーブルスタンド・Table Top Stand』はスピーディーに最適なバランスをセッティングが出来ます。2,000gを超えるカメラを搭載される際には、オプションの『MERLIN用アーム アンド ベスト・Arm and Vest PKG』のご使用お勧め致します。

GLIDECAM HD2000・HD4000

GLIDECAM HD2000は、900gから2,700gまでのカメラを搭載可能し、GLIDECAM HD4000は1,800gから4,500gまでのカメラを搭載可能とします。

旧製品から大きくバージョンアップが図られ、カメラを搭載するプレート部には、重量バランスの微調整が簡単に手元のノブで行えるラックピニオン方式が採用されました。これは、カメラプレートを前後左右に微妙に移動調整させるノブが、前後スライド用と左右スライド用の2ノブ独立配置されており、最後の水平平衡追い込み時には非常に役立ちます。ノブが大きいのも嬉しいところです。

また、本体下部には前後にスライド可能なエクステンションプレートを装備しており、付属のウェイトプレートで重量バランスを調整します。もちろん機種によってウェイトプレートの付属枚数が異なります。カメラプレートに搭載する機材重量によって細かく調整が出来ますので、センターポールの伸縮も双方に利用して重量バランスを微調整出来ます。

実際にセッティングからオペレーションを通して感じたことですが、まずはバランス機構が単純明快で分かり易く、またスピーディーに水平平衡をとることが出来ました。

オプションの『GLIDECAM スムースシューター』と併用することで、GLIDECAMを手や腕で支える重みから開放され、ベストの着用と、1段式のスプリング内蔵のアームにより、より快適にオペレーションを可能とします。また、『GLIDECAM X-10』では2段式のスプリング内蔵のアームにより、より一層の安定感を手にすることができます。