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2/23 Canon Xシリーズカメラセミナー 東京店にて開催

掲載:2011/3/7 月曜日

Canon Xシリーズカメラセミナー

2011年2月23日(水)東京店にて、2月新発売のキヤノン業務用ビデオカメラ XF100/XF105、また3月発売予定のXA10の初お披露目を兼ねたセミナーを開催いたしました。

XF100/XF105は、MXFファイルフォーマットを採用したMPEG2-LongGOPコーデックによる最大50Mbpsの高ビットレート記録を可能にし、 また豊かな色情報を記録する4:2:2カラーサンプリング記録等、高画質に必要な条件を満たしたファイルベースビデオカメラです。
また、XA10に於いては、ここ最近の業務用ファイルベースビデオカメラの記録コーデックとして採用されているMPEG4 AVCHD H.264にて、フルHD高画質にて長時間記録を実現した仕様となっております。

これらキヤノンが世に送り出した新製品ファイルベースビデオカメラは“Xシリーズ”と称され、 業務ユーザーから放送の制作領域までを視野に入れた、今最も話題のビデオカメラと言えるのではないでしょうか。

1.Xシリーズカメラ徹底解剖(キヤノンマーケティングジャパン 田中氏)

今回のプレゼンは、キヤノンマーケティングジャパン株式会社 田中 玲子 氏より、 XF100/XF105、XA10の製品紹介からスタートしました。
前述でも触れましたが、小型軽量のボディ(1.2kg)に備わった高スペックな仕様を丁寧にご説明いただきました。

XF100/XF105の特徴

まず、XF100と105の違いは、HD/SD-SDI端子・GENLOCK端子・タイムコード端子それぞれの有無の3点。 マルチカメラ撮影などで、スイッチャーへのSDI高画質映像音声伝送、カメラ同期などといった使用に於いてはXF105がお勧めです。

ファイルベース時代の標準フォーマットMXF MPEG-2 4:2:2 50Mbps記録を採用
テープレス時代の局用データフォーマットとして制定された、 世界基準のMXF(Material eXchange Format)ファイル方式を採用。 これによりさまざまなシステムで互換性が保てるほか、メタデータの共有が可能になります。) 実売30万円台の価格で、放送品質に匹敵する映像収録を実現。 SONYで例えると XDCAM HD422クラス、Panasonicでは、DVCPRO HD、AVC-Intraクラスのメインコーデックが、 XF100/XF105の小型軽量なハンディクラスのカメラに採用されたのは非常に魅力的ですね。 HDVなどの4:2:0に比べ色成分の垂直解像度が2倍、カラーコレクション、クロマキー合成などに有効です。
新開発1/3型207万画素CMOSセンサーの搭載 新開発ワイド30.4mm(35mm換算)F1.8 光学10倍ズームレンズ
既に発売されているXF100/XF105の上位機種であるXF300/XF305に搭載のCMOSセンサーをカラーフィルター化した、 1/3型207万画素、ベイヤー配列 単板CMOSセンサーが搭載されております。 最低被写体照度は4.5luxの高感度を実現。 解像度は、水平900TV本以上、垂直800TV本以上を有し、黒つぶれ・白飛びの軽減、安定したAE制御、 クラストップレベルの低ローリングシャッター歪みを実現しております。 焦点距離は35mm換算にて、30.4mm-304.0mm、F値はF1.8-F2.8(絞り制御有)、 ズーム機能と防振機能を1つの群が兼務し、リアルタイムで自由自在に動く機構を実現、 ズーム時の防振対策を図るとともに、静粛性、ズームスピードの高速応答に寄与しています。 また、広角端から望遠端までズーム全域で60cmの近接撮影を実現し、 広角レンズ特有の遠近感を活かした撮影、望遠レンズ特有の圧縮効果やボケ味を活かした撮影も思いのまま。 絞り機構では、絞り羽根を8枚使用することで円形に近い自然で美しいボケ味を実現しています。
赤外撮影(INFRARED)に対応 記録媒体にはコンパクトフラッシュを採用
赤外暗所撮影を可能にする、INFRAREDモードを搭載。 カメラ前方下部にINFRARED切替スイッチを配置し、素早く赤外撮影に望むことができます。 また、赤外発光のLEDには分散デュフューザーを内蔵し、LED照射光を拡散、 画面周辺まで明暗差の少ない赤外撮影が可能です。 記録メディアには専用メディアではなく、入手しやすいコンパクトフラッシュカードを採用。 コンパクトフラッシュカードスロットはA/Bスロットと、2スロット確保されており、 2枚のコンパクトフラッシュカードへの同時記録、AスロットからBスロット、BスロットからAスロットへのリレー記録、 メディア間コピーといった機能を有しております。
多彩なLCD表示機能 XLR入力端子標準装備 PCMオーディオ記録に対応
映像の明度を客観的に見ることのできる波形モニター機能、 赤・緑・青の成分ごとに明度を見ることのできるRGBパレート機能、 焦点の合った箇所のみに色味を付け、ピントの合焦をひと目で確認しやすくするカラーピーキング機能など業務用機ならではの機能を有しております。 音声入力は、内蔵マイクまたはXLR入力の選択方式を採用。 ラインレベル、マイクレベル、ファンタム電源+48V切替スイッチ、AUDIOレベル調整ダイヤルと業務用ビデオカメラには必要不可欠な基本機能は完全対応。 また高音質記録に対応する為に、リニアPCM 16bit 48kHzでのデジタル収録を採用しています。
スロー&ファストモーション インターバル撮影機能
普通のアクションを高速アクションへと効果的に演出できるのがファストモーション撮影機能。 1秒間の撮影フレーム数を少なくすることで実現します。 720pモードで収録時に最高5倍速のクイックモーション撮影が可能です。※ 1080iモードでは最高2.5倍速までの撮影になります。
早いアクションも1秒間の撮影フレーム数を増やせば、スローモーションなアクションになります。 720pモードで収録時に最低1/2.5倍速のスローモーション撮影が可能です。※ 1080iモードでは最低1/1.25倍速までの撮影になります。
設定した時間間隔で、設定したフレーム数だけ収録を繰り返すインターバル撮影を搭載。 長時間の変化を調べるような自然観察などに活用できます。
あらかじめ設定したフレーム数だけ収録するフレーム記録機能を搭載。 クレイアニメーションの制作などに活用できます。
XF100/XF105はコンパクトボディでありながら、50Mbpsの高ビットレート記録、高画質4:2:2カラーサンプリング記録 放送送出レベルの高いクオリティーを有したビデオカメラです。用途に合わせてSDI端子搭載のXF105をお選びいただくのもよし、 ワンマン撮影ではXF100で十分とおっしゃる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

XA10の特徴

前述のXF100/XF105と同一の新開発1/3型207万画素CMOSセンサーの搭載により、 黒つぶれ・白飛びの軽減、安定したAE制御、クラストップレベルの低ローリングシャッター歪みを実現。
記録コーデックには、MPEG4 AVCHD H.264方式を採用することにより、高画質でありながら長時間収録を可能にしています。
記録媒体は、カメラ内蔵メモリーが搭載されており最高画質モードで約6時間、 またSDXCカードに対応したSDカードスロットが2スロット用意されていることから、 SDXCカード64GBの使用にて最高画質モードで約6時間、SDカードでのリレー録画の場合約12時間の長時間記録が可能です。勿論、SDカード2枚同時記録に対応していますので、万が一のデータ損失にも備えることができます。
※ 内蔵メモリーとSDカードどのリレー記録、同時記録には対応しておりません。

また780gと小型軽量でありながら、ファンタム電源供給にも対応したXLRオーディオ入力端子を装備したのも 業務ユーザーには当たり前でありながら嬉しい機能ではないでしょうか。

レンズも優秀な光学手ぶれ補正システム、絞り開放F1.8の明るさ、8枚羽絞りの豊かなボケ味等、 上位の機種に引きをとらない光学仕様になっております。
報道やカメラ操作が苦手なディレクターさん、女性カメラマンさんなどに是非ともお勧めのビデオカメラです。

2.プロビデオカメラマン 岡 英史氏による辛口速攻レビュー

つづいて、PRONEWSでもお馴染み!プロビデオカメラマン 岡 英史氏による辛口速攻レビューをしていただきました。
使い勝手の良さ評価、画質評価、機能評価などカタログなどでは知ることのできない、カメラマンさんの目線から総評をいただきました。
また、昨年発売されたGrass Valley EDIUS6 BROADCAST版を使用してのXF100/XF105で撮影されたMXFフォーマットの取り込みからタイムライン配置までのワークフローを実機を使用してご解説いただきました。

3.FCPによるMXFファイルのインジェスト実演(ATRAC 松原氏)

映像業界で広く使用されているノンリニア編集ソフト、FinalCutPro。
XF100/XF105で撮影された素材をどのように取り込み、編集するのかのワークフローを、 アップル公認のFinalCutPro UserGroupを主宰するATRAC 松原 雅人氏をお招きしご解説いただきました。
XF100/XF105で撮影されたMXFフォーマットをFCPへ取り込み、タイムラインの配置、またPRORES422への変換等、Mac Proを持ち込んでのプレゼンに、参加された皆さんは必死にメモを取られておりました。


4.実機ハンズオン、個別対応

最後に、ご参加いただいた皆様には実機に触れていただきました。XF305、XF105、XA10を実際に比較することで、どれが自分の希望に沿う機種なのかなどもお分かりいただけたのではないでしょうか。

今後も今回のように充実した内容で、お役に立てるセミナーを企画して参りますので、何かリクエストがあればご遠慮なくご連絡下さい。
この度のセミナーにご参加いただきました皆様、誠に有難うございました。今後のセミナーにも是非ご期待ください。