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7/8 SONY デジタルトライアックスマルチフォーマットカメラ HSC-300セミナー 東京店にて開催

掲載:2009/7/9 木曜日
hsc-300_top

スタジオ運用、中継、複数台のカメラを同時に運用するコンサートやスポーツのライブ撮影などに適した、デジタルトライアックスカメラシステムSONY HSC-300が発売されました。

会場では、セミナー講師より機材の特徴などの詳しい解説のあと、カメラ、CCU(カメラコントロールユニット)とスイッチャーを組み合わせ、実際のオペレーションを体験して頂きました。

新しいデジタルトライアックス技術

SONY HSC-300は、トライアックスカメラシステムですので、カメラ本体にVTRなどをドッカブルすることは出来ません。カメラから直接トライアックスケーブルを介してCCUを経由し、スイッチャーなどへ映像音声信号を送出します。

トライアックスケーブル間では、カメラへの電源供給から、映像音声伝送、インカム信号、タリー信号、VF信号、リターン信号を伝送します。

ここで問題となるのがカメラとCCUを結ぶトライアックスケーブルの長さ。従来のアナログトライアックスケーブルでは、ケーブルの距離が長ければ長くなる程、伝送される映像信号は減衰し画質が低下してしまう欠点がありました。

HSC-300は伝送信号をデジタル化することにより、長距離伝送でも減衰を気にせず運用できるようになりました。なお、従来のアナログトライアックスケーブルを利用できます。

たとえば、φ14.5mmケーブルを使用した場合は1800mの長距離伝送が可能です。
ゴルフ中継などハンディで長距離移動する環境では重宝する機能でしょう!

HD制作環境に適したカメラ性能

HSC-300は、従来のHDシステムカメラと比較してもコストパフォーマンスに優れています。

放送用カメラでお馴染みのHDC-1400などで好評の、”PowerHAD”FX CCDを採用し、撮像素子は2/3インチ、1920×1080のフルHD解像度を有するCCDを搭載しています。ちなみにHSC-300に搭載のCCDブロックに関しては、同社放送用カメラHDC-1000シリーズと同一のセンサーが搭載されているとのことです。

撮影フォーマットに関しては、テレビ制作として必須の1080/60i、720/60p、480/60iには対応しているものの、24pでの撮影フォーマットは見送られており、このあたりでコストパフォーマンスの差を見受けられました。

便利なフォーカスアシスト機能

hsc-300_vf1

HD撮影の際に気になるのがピントの合焦でしょう。
高精細な画像でのピンボケはかなりの致命傷。このフォーカスを手助けしてくれる機能として、VFディテール機能、フォーカスアシストインジケーター機能を搭載しています。

VFディテール:
直感的にフォーカス点を認識できるよう、ビューファインダー映像の輪郭部分に強調信号を付加し、フォーカスの合焦を教えてくれます。

フォーカスアシストインジケーター:
ビューファインダー下部にインジケーターを表示さえせることにより、フォーカスの度合いを直感的に把握が出来ます。特に広角映像の撮影に威力を発揮してくれます。

なお、ビューファインダーは別売オプションとなります。今回はもっともスタンダードな仕様の2型HDビューファインダー HDVF-200を装着してデモを行いました。

システム拡張性能(カメラコントロールユニットHSCU-300)

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HSC-300の拡張性はカメラ単体での使用も出来ますが、カメラコントロールユニットHSCU-300、リモートコントロールパネルRCP-751を使用しての遠隔カメラ調整も可能にしております。

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カメラに搭載のND(減光)/CC(カラー)フィルターにはサーボ機能があり、カメラコントロールユニットより遠隔操作にて電動切り替えが出来ます。インカムは2系統、プロンプタのVBSも2系統装備!

また箱レンズと言われる超望遠レンズを組み合わせての運用も可能にします(大型レンズアダプター HDLA-1500が必要です)。

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ちなみに、実際に担いだ参加者からは、「肩パッドのホールド感が抜群!」との意見もありました。
デジタルハイビジョン時代にふさわしい制作系HDカメラとしてお勧めできるカメラでしょう!