テープ収録からファイルベース収録へとそのスピードはどんどん加速しております。
そんな中、Canonより先行して発売されています
XF305/
XF300の下位機種となる、最新のファイルベースビデオカメラ
XF105/
XF100の2機種が発表されました!
XF105は、HD/SD-SDI端子出力端子・TC入出力端子・GENLOCK入力端子が搭載されており、マルチカメラ運用を想定したビデオカメラに仕立てられています。それに対しXF100は、それらの端子類を取り除き、単体運用をメインにすることを想定されたビデオカメラとなっています。このあたりは上位機種のXF305/300との変更はありません。
記録はコンパクトフラッシュ、記録方式では放送運用を視野に入れた、MPEG-2ベースでの最高50Mbps高レートでの記録に対応。またカラーサンプリングは4:2:2と情報量が多く、階調性豊かなカラーコレクション、クロマキーなどの合成に強いのも大きなメリットです。
イメージャーはXF305/300と同サイズ、1/3型のフルハイビジョン対応のCMOSセンサーを搭載。但し、3板式ではなく今回は単板式ということで、解像力・色分離・色表現力はどの程度の差になるのか、気になるところではあります。
先日、この最新ファイルベースビデオカメラXF105が一足お先にシステムファイブにやって来ましたので簡単にご紹介させていただます。
【1】カメラ本体約1.2kgの機動性抜群の小型・軽量ボディ
上位機種のXF305/300と比較しますと重量・体積を含めて約40%程度削減されたコンパクトなボディは、長時間での手持ち撮影でもそれほど苦にならない、女性の方にも優しいつくりといえるのではないでしょうか。
分かり易い大きさ比較として、現行の人気ファイルベースビデオカメラ Panasonic AG-HMC155、SONY HXR-NX5Jと比較してみました。
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Panasonic AG-HMC155(左)との比較 |
SONY HXR-NX5J(左)との比較 |
ご覧の通り、カメラボディの大きさの違いは一目瞭然!実際に手に取った感触としましては、しっかりとカメラ本体を手のひらの中心で支えているボディバランスに優れたビデオカメラという印象を受けました。
【2】コンパクトフラッシュには同時記録が可能
XF305/300ではコンパクトフラッシュ部が2レーン装備されていながらも、2枚同時記録などのバックアップ収録には対応しておりませんでした。ところが、今回の
XF105/100ともに2枚同時記録が可能とのこと!
これにより外部にバックアップレコーダーを新たに追加することなくカメラ本体でバックアップ運用ができるのは、ブライダル・イベント関連などの撮り直しが許されない環境下では重宝するのではないでしょうか。もちろん、長時間収録を想定したリレー記録にも対応しておりますのでご安心を。
コンパクトフラッシュ挿入口は3型のLCDビューファーを開けたカメラ側面に装備されていました。
【3】滑らかな可変NDフィルター搭載
屋外から室内などの著しい光源の変化によってアイリスを微調整するのは大変。大抵はカメラに搭載されているNDフィルターを切替選択しセンサーへの光量を調整し、その後アイリスなどで適正な露出になるようにコントロールしますが、その際、画面上ではNDフィルターが回転し、一時的に映像が醜い状態になることがあります。
今回のXF105/100にはND切替スイッチが装備されておらず、なんとカメラが自動で適正な光量にNDフィルターをコントールしてくれる優れた機能を有しています。
NDフィルターを切替えた際の、一時的な映像の醜さを感じさせない滑らかな切替は、屋外から室内、室内から屋外といった光量の変化が大きい環境下での撮影で実力が発揮されます。
【4】XF105/100から搭載された赤外線夜間撮影モード
カメラ本体下部に配置されたINFRAREDスイッチをONにしていただくと、レンズ面下部の赤外線発光部から赤外線が照射。
約5m程度まで被写体を捉えることができるとのこと。この手の映像は緑掛かった色となりますが、白黒モードでの撮影も可能ということです。
【5】35mm換算で約30.4mmとワイドに強いIS(イメージスタビライザー)搭載のズームレンズを搭載
レンズはXF305/300が光学18倍ズームレンズを搭載していたのに対して、XF105/100では光学10倍ズームレンズと少々倍率が下がったものの、35mm換算で30.4mmとワイドに強いレンズは心強いところでしょう。手ブレ補正も一眼レフ交換レンズでお馴染みのIS(イメージスタビライザー)光学手ぶれ補正を搭載しており頼もしい限りですね。
また、今回オプションとしてXF105/100専用に0.8倍ワイドコンバージョンレンズ
WD-H58Wも登場。
35mm換算にて約24.3mmの超広角でのワイドアングル撮影も可能となり、狭い室内撮影などでは必須のレンズとなるでしょう。
さらに、業務用機のビデオカメラですのでMIC/ファンタムMIC/LINE入力端子を完備。XLR端子にて高性能なマイクロフォンの装着が可能です。コントロールパネルに誤操作を防止する為のアクリル板が取り付けられているのは嬉しい配慮ですね。
アイリスがマニュアルの際、撮影中に適切な露出をLCDファインダーの映像のみで判断するのは難しいということで波形モニター表示が可能となっています。露出オーバーによる白飛び防止策としての波形モニター表示はカメラマンには非常にありがたい機能かと思います。
その他、ハイビジョン高画質故のフォーカシングの難しさをアシストするピーキング機能(ピントが合ったエッジが強調される機能)は、白/黄/赤/青の4色から選択した色にて表示が可能ですので、撮影してからのピンボケに悩まされることも解消されるのではないでしょうか。
高画質ビデオカメラはどうしてもボディが大きく、重量もそれなりに重たくなるという常識を覆すべく、小型軽量なボディに放送用基準までレベルを上げたファイルベースビデオカメラのXF105/100。編集環境も、XF105/100で採用されていますMXFファイルに対応したノンリニアソフトも数多く、アップルFinal Cut Proではバージョン6.0.3以降、Avid Media Composerでは4.05以降、トムソンカノープスEDIUSではEDIUS 6 Broadcast版からに対応しています。
XF105/100は今後のテープレスビデオカメラを先導するビデオカメラになることは間違いないでしょう。
現在、システムファイブePROSHOPではこちらのXF105/XF100やワイドコンバーター WD-H58Wの予約を受付中です。ぜひこの機会に小型化されたファイルベースビデオカメラをご検討ください!
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