次世代産業用ドローン Matrice 300 RTK
近年、設備点検や救助活動など産業用ドローンが導入される事例が増えてきています。
DJIの最新型業務用ドローン「Matrice 300 RTK」は最先端の技術による高いパフォーマンスにより、あらゆる面で従来のドローンとは比べ物にならないほど高性能な機体です。向上した飛行性能により、より安全に効率よくミッションを遂行できます。
Matrice 300 RTKの特長
Matrice 300 RTKはあらゆる面で従来の産業用ドローンの性能を上回っています。
飛行音が静かなことに加え、風の乱反射に対しての機体の動きが穏やかで非常に安定性が高いです。GPSの感度も高く、M210RTKがふらつくような条件下でも、しっかりと安定した飛行を行うことが可能です。
産業用ドローンの要でもある飛行時間は最大55分と大幅に改善。スムーズにいかない現場でも、1回のバッテリー交換で点検を完了できます。
最大離陸重量は9.0kg、最大ペイロード重量は2.7kgと増加。カメラを搭載するほかに食料や物資の運搬も可能になります。
さらに、機体の6面すべてに搭載されたビジョンセンサーとTOFセンサーにより、非GPSやGPSが少ない場合でも高い安定性、安全性を維持します。検出範囲のカスタマイズも10cm単位で設定可能に。最小1mまで対象物に寄ることができ、今まで出来なかった現場での点検もできるようになります。
最大飛行時間:
55分
有効飛行時間:
36分
(H20T搭載の場合)
最大離陸重量:
9kg
最大ペイロード重量:
2.7kg
6方向検知&測位技術
スマートトラック
車両、人、船など事前に定義されている対象物をトラッキングします。
自動ズーム機能により最適な表示を実現するために、ホバリングしたまま対象物の大きさを維持しながら撮影。機体が動いている状態でも被写体をフレームの中央にキープして撮影します。
対象物の位置情報は地図上に表示できペアの操縦者と共有可能。フライトハブを使用すれば地上のスタッフとも共有できます。
ピンポイント
カメラビュー上で測定したい場所をタップしてマークを付けるだけで、緯度経度を瞬時に取得し、機体との距離もレーザー距離計を使いリアルタイムで測定します。
山や海などでの人命捜索時に緯度経度を瞬時に伝えることができるほか、距離感を誤りやすい少し離れた被写体との距離を把握することもでき、より安全に作業を行うことが可能となります。また、撮影ポイントなどのマーキングとしても使用できるため、バッテリー交換などで中断した点検ポイントへ容易に復帰可能となります。
3つのジンバルをサポート
上方シングルジンバル+下方デュアルジンバルと3つのジンバルをサポート。2系統の画像伝送から3系統の伝送まで可能になりました。カメラ以外にもライトを搭載することができ、暗部での作業にも対応しています。
シングル下方ジンバル
シングル上方ジンバル × シングル下方ジンバル
シングル上方ジンバル × デュアル下方ジンバル
Matrice 300 RTKが搭載できる組み合わせ
ジンバルタイプ | 組み合わせ | ジンバル&カメラタイプ |
---|---|---|
シングル | シングル上方ジンバル | Z30、H20、H20T、PSDKペイロード |
シングル下方ジンバル | XT2、Z30、H20、H20T、P1、L1、PSDKペイロード | |
デュアル | デュアル下方ジンバル | XT2 + Z30、XT2 + H20(T)、Above single gimbal type + PSDK |
シングル下方ジンバル + シングル上方ジンバル | ||
トリプル | シングル上方ジンバル + デュアル下方ジンバル | The above dual gimbal combinations + PSDK |
※PSDKとは
DJI Payload SDKのことです。サードパーティ製のカメラ、センサー、空対地通信ツールやデバイスといったペイロードを、Matrice 300 RTKジンバルに直接取り付け、統合することが可能になります。
※デュアル下方ジンバルコネクター、シングル上方ジンバルコネクターは別途ご購入の必要があります。
※Zenmuse P1、Zenmuse L1はシングル下方ジンバルのみに対応しております。
デュアル下方ジンバル使用のポート
ポートII(機体向かって左) | ポートI(機体向かって右) |
---|---|
Z30 | XT2 |
H20(H20T) | XT2 |
対応ジンバルカメラ
ZENMUSE H20シリーズ
ZENMUSE H20シリーズは、必要なセンサーを1つに統合した非常に高性能なカメラです。
ズーム撮影や広角からの撮影でも色味を忠実に再現し、離れた場所からでも十分に高精細な映像を撮影可能。H20Tはさらにサーマルカメラを搭載し、熱画像を撮影可能。正確な温度データを入手できます。
すべての画像において非常に高精細
動画解像度 640×512 @ 30 Hz
画像解像度 640×512
動画解像度 1920×1080@30fps
写真サイズ 4056 × 3040
動画解像度 3840×2160@30fps、1920×1080@30fps
写真サイズ 5184 × 3888
23倍ハイブリット光学ズーム、最大200倍ズーム
可視光カメラ、赤外線カメラともに非常に高精細。細かい傷もしっかりと確認できます。
DJI Thermal Analysis Tool
DJI Thermal Analysis Toolは、XT、XT2、H20Tで撮影したR-JPEG画像を編集、解析できるソフトウェアです。
撮影した赤外線画像のパレットを変更したり、ピクセルに保存された温度を表示することができます。
DJI Thermal Analysis Toolを利用すれば、パレットごとに撮影をする必要がなく、あとから自由に熱画像の分析が可能です。
スマート送信機
産業専用に進化したスマート送信機。Matrice 300 RTKをより効率的にコントロールするため、様々な機能が搭載されています。
外部バッテリーの装着で長時間のフライトが可能に
従来の内部バッテリーのみの仕様から、外部バッテリーも装着できるようになりました。
外部バッテリーと内蔵バッテリーを同時に利用でき、電池は外部バッテリーから消費され、外部バッテリーが切れると内蔵バッテリーが駆動するようになります。
これによって電源を落とさずにバッテリー交換が可能になるため1フライトの時間が延び、作業を中断することなく効率よく業務を行うことができます。
高輝度モニター搭載でありながら小型軽量
送信機には高輝度モニターが搭載されているのにも関わらず、コンシューマー機と同重量で非常に持ち運びやすいです。
熱暴走も心配なく、特に長時間作業をする場合に活躍します。
デュアル制御で遠距離フライトの引継ぎが可能に
従来はマスター送信機は機体をコントロールし、スレーブ送信機はカメラをコントロールしていました。
デュアル制御では今までのように機体とジンバルの操作ができますが、スレーブは機体のコントロールもできるようになりました。
そのため遠距離のフライトを行う場合に二人体制で引継ぎができるようになります。
最大転送距離は8km
送信機からの電波が届かないと業務に支障をきたしてしまうので、8㎞の伝送距離も非常に重要なポイントです。
機体の健康状態をチェックするUAV状態管理システム
送信機のアプリ上で機体の健康状態をすべてチェックすることができます。
ファームウェアの更新、バッテリーの状態、画像伝送など、一目瞭然で確認可能なため常に機体の状態を把握しながら操作ができます。
プライマリフライトディスプレイ
送信機には機体の姿勢、高度、速度、風速、風向きなどの飛行情報が全て分かりやすく表示されます。
Matrice 300 RTKで新に採用されたプライマリフライトディスプレイ(PDF)には、飛行情報、航行情報、障害物情報が表示され、パイロットの状況認識を強力にサポートします。
動画紹介
活用事例
高圧鉄塔送電線点検
高所に設置され、点検範囲も広い送電線の保守整備には大変な労力がかかります。従来はヘリコプターで調査するのが一般的でしたが、ドローンを導入すればより簡単に、より効率的に調査できるようになります。
Matrice 300 RTKは現地ですぐに飛行点検が開始でき、飛行中にリアルタイムで映し出される高画質な映像を見ながら不具合箇所を確認できます。
定期点検を自動化することで、正確で矛盾のないデータを収集します。
点検の流れ
一連の点検がカメラ一台で完了します。
FPVカメラで周囲の状況を把握しながら被写体まで飛行
ワイドカメラで被写体の全体像を把握
レーザーで被写体の位置とドローンとの安全距離を把握
赤外線カメラで熱源の検査を行う
ズームカメラで熱源の異常箇所や破損箇所をより細かく点検
高解像度グリッドを使用した点検
アプリで被写体を選択するだけで、全体像と高倍率での撮影が可能です。
- まずは、ワイドカメラで高圧鉄塔の近くまで飛行させ、レーザー距離計により点検する鉄塔の全容と緯度経度を記録
- ドローンと鉄塔間の距離も表示されているので、十分安全な距離かを確認
- 「高解像度グリッド」機能を呼び出し、鉄塔を選択。ズームの倍率を設定
- 撮影ボタンを押す。自動でズームカメラが各部分の撮影を開始する。撮影時間は約60秒
- 裏側は写らないため、ドローンを裏側へ飛行させ、同様の手順で撮影を行う
- 終了
約3~4分ほどで1つの鉄塔の場所の把握、鉄塔の表裏両面の全容と各部分の高解像度写真の撮影までを行えます。
橋梁点検
従来は目視で行っていた橋梁の点検作業も、ドローンを使った点検作業で効率化を図ることができます。
Matrice 300 RTKは安定した飛行で信頼性も高く、Zenmuse H20シリーズのズーム機能で細部まで点検が可能です。
検証実験では上部障害物センサーを1mに設定し、橋の下から撮影検証しました。
凹凸がある天井部にも影響されない抜群の安定性で、精細なズーム画像により橋の細部まで確認することができました。
ドローンを活用することで、大幅なコスト、点検時間の削減を行うことができます。
火災現場での活用
消火活動における従来の課題として、白煙、水蒸気、障害物などによって、延焼場所を特定するための視界の確保が難しい現場が多い、ということがあります。
赤外線カメラを搭載したドローンを火災現場の上空に飛行させることで、建物や障害物などの全体像を把握し、延焼場所を特定することで、指揮隊への情報がリアルタイムで共有する事が可能になり、効果的に消火活動を行うことができます。
DJI Care Enterprise
- 選べるアフターサポート -
DJI Care Enterpriseとは、DJIが提供するEnterprise製品ご購入後の包括的な事故補償サービスです。
補償内容の異なるサポートプラン「DJI Care Enterprise Basic」「DJI Care Enterprise Plus」の2種類からお選びいただけます。
補償内容
機体の交換
水没、衝突、落下による破損などが起こった場合に機体を交換できます。
交換回数、費用はプランによって異なります。
交換回数
DJI Care Enterprise Basic:1年間に最大2回の製品交換を提供いたします。
DJI Care Enterprise Plus:指定のサービス保守限度額内で、1年間に回数制限なく製品交換を提供いたします。
交換費用
DJI Care Enterprise Basic:最大2回の製品交換に対し、別途料金の支払いが必要です。
DJI Care Enterprise Plus:製品交換は追加費用なく提供されます。
保守限度額共有サービス
製品を複数購入する場合、保守限度額を全体で共有することができるサービスです。
同一ユーザーの所有する対象機体であれば、同じ機種間だけではなく、異なる機種間でも保守限度額を共有することが可能です。共有額に上限はありません。
※同時期(30日間)購入商品のみ対象となります
※DJI Care Enterprise Plusでのみ利用できます。
代替機器貸出サービス
代替機器を追加費用なく利用できるサービスです。
※DJI Care Enterprise Plusでのみ利用できます。
サービス保守限度額について
DJI Care Enterprise Basic:サービス保守限度額の設定はありません。
DJI Care Enterprise Plus:製品ごとに定められたサービス保守限度額が設定され、交換のたび、元の製品の修理料金に相当する金額が差し引かれます。(保守限度額共有サービスをご利用中の場合は、合算されたサービス保守限度総額から差し引かれます。)
有効期限
両プランとも有効期限は1年間です。
サポートプランの比較
DJI Care Enterprise Basic | DJI Care Enterprise Plus | |
---|---|---|
保守限度額共有サービス | なし | あり |
交換回数 | 2回まで | 保守限度額内であれば無制限 |
交換費用 | 低価格 | 無料 |
代替機器貸出サービス | なし | あり |
こんな方にDJI Care Enterprise Basicがおススメ
製品を万全な状態に戻したい
新品同等の性能と信頼性が保証された製品に交換できるのでいつでも安心です。
修理時の費用を抑えたい
特別価格にて交換対応可能です。修理費用が最大75%おトクです。送料はDJIが負担します。
修理にかかる時間を短縮したい
優先かつ迅速に交換サービスを提供します。修理完了までの時間を短縮できます。
こんな方にDJI Care Enterprise Plusがおススメ
修理か交換か自分で選びたい
損傷の程度に応じて、サービス保守限度額の範囲内で回数無限回の交換・修理サービスを自由に選択できます。
お持ちのドローンフリート全体を守りたい
30日以内に加入された製品は、保守限度額を共有することができるので、さらに安心していただけます。共有できる製品数に上限はありません。
修理中の代替機器を用意して欲しい
Zenmuse XT・XT2をご利用のお客様は業務への支障を最小限にするために、修理期間中に代替機器貸出サービスをご利用いただけます。
修理にかかる時間を短縮したい
優先かつ迅速に交換サービスを提供します。修理完了までの時間を短縮できます。
関連商品
DJI Matrice 300 Series パーツNo.8-TB60
機体にはバッテリーを2つ搭載します。
機体の電源を入れたまま1つずつ取り外し交換できるホットスワップで、電源を落とすことなくバッテリー交換可能です。
※TB60バッテリーは機体に付属していないため別途購入が必要です。
DJI Matrice 300 Series-Part06-BS60 Intelligent Battery Station
バッテリーTB60を8個同時に収納することができます。
急速充電に対応し、同時に2つまで充電可能です。
残量が多いバッテリーから先に充電され、その後、残量の少ないバッテリーが順に充電されます。
※バッテリーステーションは機体に付属していないため別途購入が必要です。
DJI Matrice 300 Series パーツNo.2 DJI Smart Controller Enterprise
機体には送信機が1つ付属しております。
2パイロットで使用する際は別途単品の送信機が必要になります。
※WB37バッテリーは1本付属しています。
DJI WB37 Intelligent Battery CrystalSky&Cendence用 インテリジェントバッテリー
送信機の外部バッテリー、D-RTKモバイルステーションの予備バッテリーとして使います。
本体セットには1つ付属しています。
※TB60用のバッテリーステーションで充電できます。
DJI Matrice 300 Series パーツNo.14 2110 Propeller
予備プロペラ(ペア)です。
運用限界高度は5000mです。
※機体に付属しているプロペラと同じ物です。
DJI Matrice 300 Series パーツNo.15 2195 High Altitude Low Noise Propeller
高高度用予備プロペラ(ペア)です。
運用限界高度は7000mです。
高高度を飛行させる際に必要なプロペラです。
DJI Matrice 300 Series パーツNo.10 Dual Gimbal Connector
機体下方にジンバルを2つ搭載するためのコネクタです。
※機体にはシングル(1つ)用が標準で付属しております。下方向に2つカメラを付ける場合はこちらの商品が必要です。
DJI Matrice 300 Series パーツNo.11 Upward Gimbal Connector
機体上方にジンバルを搭載するためのコネクタです。
Wingsland Z15 gimbal Spotlight
M300RTKに搭載できる高出力の明るい3軸安定化ジンバルスポットライトです。
DJI SkyPortを搭載しており、最大150mの範囲に照射できます。
DJI D-RTK High Precision GNSS Mobile Station for Matrice Series
Matrice用のD-RTKステーションです。
位置情報を高める為に必要です。
ライブミッションやAIスポット機能使用する為には必ず必要です。
※Matrice用には三脚が別売の為、別途購入が必要です。
DJI D-RTK 2 BASE STATION TRIPOD
D-RTK用の三脚です。
Matrice用、Phantom用どちらにも使用できます。
DJI D-RTK 2 High Precision GNSS Mobile Station
Phantom用のD-RTKステーションです。
位置情報を高める為に必要です。
ライブミッションやAIスポット機能使用する為には必ず必要です。
Matriceにはアップデートにて対応予定です。
※三脚付属しています。
高精度GNSSモバイルステーション(D-RTK 2)について
D-RTK 2 モバイルステーションは、ドローンへリアルタイムに補正データを送り、cmレベルの測位精度を実現します。
障害物がある場合も、内蔵の高利得アンテナがさまざまな衛星からの信号を良好に受信します。
cmレベルの測位データを生成する必要がある測量、点検にはこのD-RTKモバイルステーションが不可欠です。
システムファイブならさらに充実のサポート
ご購入後の運用などが不安という方もいらっしゃるかと思います。弊社では導入から実際の運用までを手厚くサポート。導入のご相談はもちろん、実際の案件で使用できるかどうか、検証実験の立ち合いやデモンストレーションも承ります。弊社で実施した検証実験のデータ等も積極的に共有しております。
導入後も初期不良や使用方法、技術的なご質問等を承るサポート専用ダイヤルをご用意。修理や定期点検も、弊社はDJIの正規リペア認定店である弊社が一括で承ります。DJIでしっかりと研修を積んだ技術者が多数在籍しておりますので、安心してお任せください。
導入をご検討の方は是非一度弊社までご相談ください。